せふぃろと職員 モリエッティです。最近、外部での研修や交流会へ行く機会が多くなってきました。
今回のブログでは生活困窮者自立支援事業について書いてみたいと思います。
平成27年度から「生活困窮者自立支援制度」という漢字ばかりの難しそうな名前の制度が開始されています。
この事業は、生活に困ったことがある人全般に向けて、相談できる場(自立相談支援事業)を設置し、その人それぞれにとって適切なプランの作成や社会資源につなげていく役目を持っています。
窓口は各区に1つ、主に区役所内にそれぞれの名称で設置されています。
生活困窮に陥る原因は様々で、障害の有無に関わらず、働きにくさを抱えている人がなかなか職につけなかったり、家庭の事情などで貧困につながったりします。
社会福祉法人等で就労の場を提供しているところは、「就労訓練事業所」の認定を受けることで、働きにくさを抱えている相談者を受け入れていく中間的就労の場としての役割を期待されているのです。
私たちの事業所ではこの事業が始まる前から、「障害・貧困・若者」を軸に支援をしていたので生活困窮者を積極的に受け入れていた経緯もあり、この制度が始まってすぐに就労訓練事業所の認定を受けました。
(★就労訓練事業 参考資料)
制度が始まって、もうすぐ一年になります。
先日、3月7日に浪速区窓口「くらしサポートセンターなにわ」より一年間の報告がありそれに参加してきました。
報告の中で一番印象に残ったのは「生活が破綻してしまう前に、少しでも早く相談してほしい」ということでした。
昨年の生活困窮者自立支援事業の交流会で他区の相談窓口の支援員の方がこのように言っていたのが印象に残っています。窓口にかかってきた電話で「生活が追い詰められた人しか相談してはならないのですか?」という問い合わせがあった、という話です。
「生活困窮者自立支援事業」という名称からのイメージが相談者を限定している可能性もあるのではないかという話しをしていました。
困ったことは相談しづらいために、本当に困って追い詰められた状態で相談に来る人が多くなって、結果的に支援が難しいケースが増えているという悪循環になっているのかもしれないと思います。
区役所のような公共の機関以外に、誰でもが気軽に寄れる居場所があれば、つまらないことでも相談できるような雰囲気にもなるのではないでしょうか。
ちなみに平成28年度から就労ファーストステップ事業(生活困窮者就労準備支援事業の一環として)が新たに始まることになっていると聞いたので調べてみました。
大阪市HPによると、『本事業は、生活リズムが崩れている、社会との関わりに不安を抱えている、就労意欲が低下しているなど、日常生活上に課題があり、就労に向けて準備が整っていない方を対象に、一般就労に向けた準備としての基礎能力の形成支援を行います。
支援は、対象者の状況に応じ、日常生活自立や社会自立に向けたプログラムを作成して行います。
本事業は、市内1か所に拠点を設け、業務委託により実施します。サービス利用者は80名程度を想定しています。』とあります。
大阪市では平成28年度~平成30年度まで「一般社団法人ヒューマンワークアソシエーション」が委託先として予定されています。
http://yarukimitekure.com/
就労訓練事業の前段階の支援を充実させることで、就労訓練事業へも繋がりやすくなるのではないかなぁと思っています。
せふぃろとは就労訓練事業の認定事業所ではありますが、窓口からの紹介は2件だけという状況にとどまっています。
3月18日にも生活困窮者自立相談支援事業者と就労訓練事業所との交流会に行ってきましたので、続きは次回で。