分室利用者のY.Nです。
先日、出身地である徳島県に帰る機会があったのですが、そこで、整備された街並みや、美しい自然と共存する街や人々に、結構、癒やされてしまいました。『徳島に帰るのも、悪くないな』と思いながら。
そこで今回は、『徳島にITエンジニアが住んで、仕事があるのか』という事を、簡単に検証してみましたので、興味がありましたら、ご覧いただけたらと思います。
そもそも徳島って、どんなところ?
徳島は、四国の東にある県で、総人口約75万人ほどの、小さな県になります。
主な産業は農産物で、例えば、すだち、鳴門金時芋、阿波晩茶等が有名所でしょうか。あまり知られていないと思いますが、生椎茸の生産量が日本一でもあります。
また、徳島は瀬戸内海・紀伊水道・太平洋に面している点や、吉野川や鳴門海峡もある為、水産業も盛んに行われています。吉野川ではアユが釣れたり、鳴門市ではタイやワカメが採れたりしています。
文化や工芸等でいうと、人形浄瑠璃、大谷焼、阿波和紙、藍染め等がありますが、やはり一番は阿波踊りで、人口約26万人の徳島市に、全国から延べ135万人の観光客が集まるそうです。
代表する企業としては、青色発行LEDを製品化した日亜化学工業、医療用食品等を手掛ける大塚製薬、ATOKやホームページ・ビルダー等のアプリを開発しているジャストシステム等があります。
IT企業やクリエイターが続々と移住する、神山町とは?
徳島市内から車で1時間程のところに、神山町という町があるのですが、ここに近年、サテライトオフィス(本社とは離れた場所にある事務所)を構えるIT企業が、続々と移住しているという話を、テレビや新聞等で見聞きしていました。
よくよく調べてみると、最初の発端は、1999年に起こった『神山アーティスト・イン・レジデンス』という取り組みで、国内外のアーティストを呼び入れよう、というものでした。
そして翌年の2000年代半ばから、徳島県は、県内全域に光ファイバー網を整備してきたそうで、現在では、県民一人当たりに換算すると全国1位になるまでになったそうです。神山町等の山々にも、WiFi環境が整備され、「通信速度は東京都心の数倍である」という事が、徳島県が開いているWebサイト、vs東京で謳われています。
学校内の教室LAN整備率全国2位、コンピュータ1台あたりの児童人数全国3位と、徳島では急速にIT化が進んでいるようで、こういった施策や環境、安い賃料等に惹かれ、「リモートワークしたい」という企業やクリエイターが集まってきたようです。
2012年にはNHKのクローズアップ現代にも取り上げられ、2016年には、サテライトオフィス設置事業者は神山町で13社、県内では34社まで増えたそうです。主な企業一覧は、Tokushima Working stylesというWebサイトで掲載されています。
美波町と三好市
神山町以外にも、徳島県内にはサテライトオフィス開設の盛んな地域が、主に2箇所あるそうです。美波町と三好市という所なのですが、神山町とはまた、毛色が違うようです。
美波町は、徳島県の南部にある町で、こちらでは、循環型サテライトオフィスが盛んなようです。循環型とは、一定期間、サテライトオフィスを利用するというもので、神山町のように、定住しない利用方法との事。
三好市は、四国の中心付近に位置する町で、こちらでは、『三好教育みらい塾』という施設が設立されているそうです。子供の教育に熱心な市で、タブレットの導入も積極的に行われているとの事。また、三好市は、企業のお試し滞在が1~2週間できるそうです。
その他、雑感等
居住者のインタビュー記事が、住んでみんで徳島で!というWebサイトに多く載ってあります。
ITやデザイン関連でいうと、映像クリエイターの方、イラストレータの方、ITアドバイザーの方等、色々なケースがありましたが、誰もが生き生きとされているのが、とても印象的に思いました。
住んでみんで徳島で!や、神山町役場等のWebサイトでは、移住体験施設や、補助金等の支援制度も載っていましたので、もし興味があればご覧ください。
大阪で働き出した自分ですが、徳島で暮らすというのも、1つの選択肢として十分、選択の余地があるかもしれない。少し調べてみた限りですが、そんな風に思えました。