せふぃろと利用者のM.Nです。
さて、今回も前回に続きまして、うろ覚えで歴史に関連した内容を書きたいと思います。
皆さんもおそらく一度は耳にしたことのあると思われる以下の文言。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
福沢諭吉の書いた「学問ノススメ」の有名な一説ですね。
私も聞いたことがあり、「そうかあ、人間は上下の差がなく、平等なんだと明治時代でも言っていたのか。さすが歴史に名前が残る人物だなあ。」ぐらいに思っていました。
しかし、ご存じの方もいらっしゃるがとは思いますが、実際は福沢諭吉は全く逆の意味でこの言葉を発していたようです。「学問ノススメ」の現代語訳を読んで初めて知りました。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」は、「学問ノススメ」の序文の最初に書かれた言葉ですが、以降の文章を踏まえて、私なりに意訳すると、
『天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず・・・なんていうけど、実際にはそうじゃないよね。
新しい世(明治期)に入って、身分制もゆるくなって、皆が同じ権利を持って生活できるようになったけれど、ついている仕事や役職によって、重要なポストにある人とそうでない人にわかれている。
なぜ、人によって、重要な人物とそうじゃない人物と差が出てくるのかというと、頭を使う仕事についている人は責任を負い、重要な人物とされている。
つまりは学問を修めているのかどうかによって変わってくるとも言える。学問と言っても、昔ながらの和歌が詠めるとか古文を読めるとかではなくて、読み書き、そろばん、商売の仕方、新しく入ってきた経済学、地理学、歴史学、政治学なんかの実際の人間の生活に役立つことを知っていることが重要になっている。
だから、皆、これからは実際の生活、世間の役に立つ学問(実学)をやろうぜ。』
ということらしいです。
つまり、「人間平等だよ」と言っているのではなく、「実際には平等じゃないから、学問をして、ライバルに差をつけよう、というか、世の中の役に立つ人物になってください。」と言っているのでした。
だから、「学問のすすめ」なんですね。
私は最初の「天は~」の部分だけしか知らずに、全く逆の意味にとらえていました。
このように本来の意味とは逆の意味にとらえていることは他にも結構あるような気がします。
そういう意味でも、いろいろなことを知り、本当の意味を理解することは面白いことではないかと思います。
まさに学問のすすめということでしょうか。
以上。
うろ覚えで「学問ノススメ」についてでした。